日常鍼灸整骨院の
鍼灸治療とは
自然治癒力を高める鍼灸治療
鍼灸治療はその人が本来持っている『自然治癒力』を高めることで、身体のバランスを整え、機能の回復を図る治療法です。
人の身体は、弱ったところや病気があると、自然に本来の正常な状態を保ち、自分の力で治そうという『自然治癒力』があります。
鍼灸治療はその『自然治癒力』を高め、血液循環、内臓、免疫などの働きをその人が持つ本来の正常な状態に戻すよう身体に働きかけるのです。
総合的には、鍼灸刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、
ひいては、『自然治癒力』に働きかけるのではないかと考えられています。
鍼灸院では、患者さんが来院されたら、最初にその症状、痛みの具合、部位、経過、原因その他をお聞きした後、
この医学独特の手順にしたがって触診その他、脈診、聴診等の検査をさせていただきます。
さらに、科学的見地から法的に実施可能な西洋医学的検査をも併用して誤診の無いように注意しています。
鍼灸には、古来より診断、治療等について、いろいろな流儀がありますので各鍼灸師の自信の有る方法で行います。
どのような症状に効果があるの?
鍼灸療法は肩こり,腰痛、神経痛、関節炎ぐらいにしか効果が無いように思われがちですが、多くのつらい症状や病気に効果があります。WHO(世界保健機関)で鍼灸療法の有効性を認めた病気には、次ぎのものを挙げています。
神経系疾患 |
神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー |
運動器系疾患 |
関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫) |
循環器系疾患 |
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ |
呼吸器系疾患 |
気管支炎・喘息・風邪および予防 |
消化器系疾患 |
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾 |
代謝内分秘系疾患 |
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血 |
生殖、泌尿器系疾患 |
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎 |
婦人科系疾患 |
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊 |
耳鼻咽喉科系疾患 |
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎 |
眼科系疾患 |
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい |
小児科疾患 |
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善 |
上記疾患のうち「◎神経痛・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・◎腰痛」は、
わが国においては、鍼灸の健康保険の適用が認められています。健康保険の手続きについては、
「保険の適応について」でご説明致します。
鍼と灸ってどんな物?
鍼と灸と聞いて「痛そう」「怖い」と思う方が多いと思いますが、それは誤解です。
実際「痛い、怖い」を我慢して鍼灸治療を受けている患者さんは少ないと思います。
それは、鍼灸治療の効果を知り、心地良く治療を受けているからです。
【鍼の施術について】
きわめて細いステンレス製の鍼(長さ約40mm~80mm、太さ直径0.17mm~0.33mm)を経穴(ツボ)に刺入します。
刺入方法は、主に管鍼法と言って円形の金属或いは合成樹脂製の筒を用いて無痛で刺入します。
経穴(ツボ)に刺入した鍼は一定の刺激(鍼を上下したり回旋、振動させたりします。)を加え直ぐに抜く方法と10~15分間置いておく場合があります。
また、刺入した鍼に、微弱な低周波パルス通電をする場合もあり痛みや筋肉のこり、血液循環の促進に効果があります。
その他、刺入せずに皮膚に接触させたり押圧させたする方法もあり、小児鍼として乳幼児の夜尿症,夜泣きなどに効果があります。
なお、鍼の消毒は、現在では、オートクレーブと云う高温高圧式滅菌装置や化学的な方法で安全を期していますし、一回限りで使い捨てのディスポ鍼の急速な普及により感染症の心配は有りませんので安心です。
【灸の施術について】
艾(もぐさ)を用いて経穴(ツボ)に熱刺激を加える方法です。
その方法は、艾を直接皮膚上に乗せて着火させる直接灸と艾と皮膚の間を空けて行う間接灸とに別れます。
直接灸の艾の大きさは糸状,米粒大の細いものから小指大のものまでありますが現在では、あまり熱い刺激を好む人は少なくなりました。
施灸後は、皮膚に水泡が出来たり灸痕が残りますので予めご承知ください。
間接灸は、艾と皮膚の間に空間を作ったり、味噌、薄く切った生姜・にんにくなどの熱の緩衝材を入れて温和な熱さにしておりますので気持ちの良いものです。
その他に、刺入した鍼の頭(先端)にそら豆大の艾を取り付けて点火する灸頭鍼と云う方法や、熱の刺激源を遠赤外線やレーザーとする科学的な試みも実用化されています。